溶解大陸

アニメの感想とか書きたいなあ

プラスティック・メモリーズ#01「初めてのパートナー」感想

見た?プラスティック・メモリーズ見た?見てない人は今すぐ見て。再放送か何かで。とんでもない物語が始動してしまったよ。以下、ネタバレあり感想。

 結論から申し上げる。プラスティックメモリーズ、一話で視聴者の心を完全に掌握した。俺たちにはもう、プラスティックメモリーズの続きを座して待つ以外の選択肢は残されていない。見ないことはできない。俺は怖い。この物語がいかなる結末を迎えるのか、考えただけで怖い。その理由は、一話を見た人になら、既にお分かり頂けていると思う。本当に怖い。なぜなら約束されているから。ある一つの結末が、既に約束されてしまっているから。俺たちは次々くる鬱展開に、心を保ち続けることができるのか?鬱展開、という訳ではないな。これを鬱と言ってしまうのは、なんだか違うような気がする。なんだろう。こういうの何展開って言うんだ?適切な言葉が見つからない。悲しい展開?つらい展開?なんつーの?卒業式みたいな気持ちになる展開だよ。なんだかちょっと違うけど、そんな感じ。そんな感じの展開に、俺たちは耐え続けなければならない。もう既に敗北は見えてるんだけどね。

  • 全体

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一番最初のシーンで主人公が口にした

「もし、自分の命の時間が、あらかじめ決まっていたとしたら、俺ならどう受け止めるだろう?」

という台詞。これが、この作品のテーマ。

 ”AI搭載アンドロイドであるギフティアは、81920時間、つまり約9年4ヶ月で寿命が尽きてしまう。主人公が勤めることになったSAI社ターミナルサービス課では、主に寿命が尽きる寸前のギフティアを回収する業務を行っていたのだった。”という設定の時点で、命というか、精神?心の存在?難しいテーマに真正面から立ち向かいすぎであることが分かる。本当にこんな、根源的な問題をテーマにして1クールも話をもたせることができるのか?少し不安だけど、それをやり遂げたら伝説になるし、伝説を目撃したいのならば、視聴を継続するしかない。

  • アイラ

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 もうほんと、アイラ可愛い。ポンコツ可愛い。アイラ、マジでポンコツだけど可愛い。最初から最後までポンコツだった。というか、アイラがポンコツじゃなかったら、俺たちの心が折れていた。つらい展開がある度に、アイラがポンコツになってくれて、その度にそのつらい気持ちを忘れることができた。アイラがポンコツでなかったら、このアニメの展開に1話の時点で耐えられなかっただろう。こんな重いだけの話、ただでさえ現実がつらいのに見てられるか!!と、視聴を断念していただろう。でもアイラが居たおかげで助かった。アイラがポンコツ可愛いからこそ、重いだけの話にならず、俺達も安心(?)して視聴を続けることができる。

 アイラがポンコツなお陰で助かってるのは、なにも我々視聴者だけじゃなく、ターミナルサービス課で働くみんなもなんだろうね。アイラがポンコツであることは、みんなにとっても大きな救いになってるはず・・・職場でも愛されていたからね、アイラ。みんなみんな、アイラのおかげなんだよ。

 それとあと、最初のシーンで泣いていたけれども、一体何があったんだろう。アイラに人間のパートナーが居ないことと、何か関係しているのかな?過去も未来も、本当にもうアイラちゃんのことが気になるから視聴し続けるしかない。

  • エディ

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 主人公が初めて立ち会うギフティア回収シーン。エディの持ち主である夫婦、回収完了シーンのときにめちゃくちゃ良く動いていましたね。動きがリアルで、この時点でだいぶキテしまった。「セキュリティの問題から持ち主には回収場面に立ち会ってもらう必要がある」という決まりもハード。この話を聞いた時点でピーンと来てしまった。最終話付近がどんな展開になるか、なんとなく見えてきてしまいましたね。これが約束された運命。考えたくない。考えたくないが…既に運命は定まっている。皆さん、この1話目を見た時点で、もう逃れられませんよ?この運命からは、逃れられません。奇跡でも起こらない限り。奇跡・・・奇跡起こらないかなぁ・・・。
 ただのボディと化したエディの扱いは冷たいものでした。地下の冷たいエレベーターで、無機質な回収人によって運ばれていくエディのボディ。主人公がニーナ家で行った「OS入れ替えキャンペーン」のセールストークのことも考えると、SAI社上層部のギフティアに対する意識が垣間見えるようです。でも、実際、データの無いギフティアはただのボディにしか過ぎないんだよな・・・でもなんだろう。なぜボディの回収シーンに違和感があるのでしょうかね?難しい問題すぎる・・・俺には分からん・・・

  • ニーナ

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 はい。まぁ、つらいよね。つらい。とても、とてもつらい。つらい。ニーナ、なんていうの、良い子すぎた。すぎた、と過去形になってしまった。つらい。ほんと、なんだよこの展開。耐えられる気がしない。ぱっと出のニーナですらこんな気持ちになるのに、まして・・・いや考えてはいけない。考えてはいけないぞ。まだ先のことだ・・・。
 敷地内に無理やり侵入してきたアイラを見て、「シャワーだけでも」というニーナちゃん。話に熱が入ってしまい、手に水やり用のホースを持ってたことにふと気づいて、恥ずかしがるニーナちゃん。おばあちゃんの事について話しながら、アイラの髪を乾かすニーナちゃん。このあたりでは、ニーナちゃんがギフティアであることを完全に忘れていたよ。でもギフティアなんだよな。余命が厳密にきまっている・・・アイラが「怖くないの?」と問うと、ニーナちゃんは「わかんない」と答える。けれどもアイラに「お婆ちゃんと一緒に居たいって思わないの?」と聞かれたら動揺して「お婆ちゃんに迷惑をかけられないから」と強がるニーナちゃん。なんだろう。どうすればいいの?俺達は?どうすればいい?ラストのシーンで主人公が「俺は何もやらなかった・・・」と今回の仕事を振り返るシーンがあるけど、俺達でも何もできないから安心して欲しい。ニーナちゃんたちに、一体何ができたっていうんだろ・・・何もできやしねえわ・・・つらい、つらい・・・

 それと、アイラがニーナちゃんに耳打ちをしたけど、どういう内容だったのでしょうか。気になります。ニーナちゃん、耳打ちされただけで最後にニッコリしたもんな。ほんと良かったよ・・・アイラのおかげでニーナちゃんは最後に良い笑顔だったんだ。

  • 主人公

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 めっちゃ共感できる・・・。上でも書いたけど、こんな状況の中で出来ることなんて何もないからね。お婆ちゃんに対して「その、なんていうか、すみません」としか言えない程度のヘタレだけど、今後の成長に期待できる。「成長に期待できる」とか偉そうなこと言ったけど、この主人公の方が俺よりも大人であることは確かだよね。落ち込んだアイラちゃんを励ましたりしているし。俺ならそんなことできないもん。あと、何もできない自分に苛立って、まじめにセールストークできるようになったりも出来ない。そんな努力、俺にはできない。何もできない。無能。真に何もできない人間が俺。それに比べ、主人公は既に人格者と言っても過言じゃないよ。成長しきってるよ大人だよ。つれえ・・・ただ年を取るだけでは、アニメの主人公のようにはなれない。圧倒的事実。つれえ・・・

  • アイラの日記

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 最初に、仕事のマニュアルとして出された時には、ただのハッピーなだけの日記じゃねえか、これのどこがマニュアルなんだよ!、と主人公と一緒に突っ込んでしまったけど、こうして一話目を終えたあとに、改めて見返してみるとずいぶん印象が変わってくるね。
 日記に出てくるカタカタの名前はギフティアだろうし、アイラが新たなギフティアと出会う機会は、圧倒的に”仕事”の場が多いはず。ということは、この日記に書かれているギフティア達は、既に寿命を終えていると見て良いのでは?ニーナちゃんについての日記も、こんな温かい内容になるのだろうか・・・
 自分の日記を「この仕事のマニュアル」として見せたことの真意も、今後明らかになっていくのでしょう。それまでに視聴者の心は耐えられるのか?俺はもう限界が近い。一話目でこんな有り様なのに、来週以降は一体どうなってしまうんだろうか。

 

アニメの感想初めて書いたけど、この形式が良さ気だ。やっぱり、感動を伝えるって難しいね。思ったことを正確に伝える文章力が足りない。どんどん書いて練習していきたい。もっとこうね、みんなと共感したい。それがこのブログを立ち上げた理由だしね。